弥生の旅立1-5
駅の改札を出ると、地下の通路は、直接映画館のある建物までつながっている。
途中、弥生はトイレに入った。
破れたパンストもだが、濡れたショーツの感触は、あまりいいものではない。
トイレでパンストを脱ぎ、ショーツを下ろす。
濡れた秘部をティッシュでていねいにぬぐった。
(恥ずかしい…)
痴漢されて…
抵抗もしないで…
今、思い返せば恥ずかしい。
恥ずかしいのだが、ティッシュでぬぐいながらも、指はまたクリトリスの上を這った。
(いけない、これじゃ拭いてる意味がない)
自分自身がおかしくて、弥生は少し笑った。
そして、ショーツをあげようとしたが、濡れた部分はすでに冷たくなっている。
これをまた身に着けるのはいやだった。
といって代わりのショーツもパンストも持ってはいない。
(脱いじゃう?)
思い切って、パンストとショーツを脱ぎ、弥生はそれをバックにしまった。
弥生の向かっている映画館はショッピングモールの中にある。
そこで新しい下着を買えばいい。
そう思ってトイレを出たのだが、外に出るとすぐに恥ずかしさがこみ上げてきた。
スカートの丈はそれほど短いわけではないが、さすがにこの時期に生足をさらしてる人はいない。
後ろを歩く人、すれ違う人、みんなに見られているような気がして、弥生の中に、電車で痴漢されたときのような背徳的な思いが再び湧き上がってきた。
ランジェリーショップは、上の階だ。
エスカレーターで、弥生は恥ずかしさに耐えられなくなって思わず、お尻を押さえた。
手にやわらかいお尻の感触が伝わる。
(やだ、自分のお尻なのに…感じる)
また、股間に熱いものが湧き出す感触があった。
今度は何も身に着けてはいない。
長いエスカレーターを降りて、足を踏み出すとかすかに濡れた音がする。
慌てて弥生は周りを見たが、幸い、近くに人はいなかった。
しかし、それで、ほっとすることはできない。
内腿に熱いものが流れ落ちる感触。
(溢れちゃう…)
慌てて内腿を締め付けたが、かえって尻肉を引き締め、締め付けた内腿が弥生の敏感な部分を刺激してしまい、逆効果だった。
溢れ出たしずくはもう止めようがなく、内腿をゆっくりと伝い落ちるのがわかる。
(どうしよう…ランジェリーショップは5階だし…)
ランジェリーショップより映画館のほうが近い。
映画館なら目の前だ。
中にトイレもある。
迷った末、弥生はそのまま映画館に入ることにした。
弥生はもう一度トイレでふき取ってから、席に着いた。
人気の映画だったが、公開から少したっていたせいか観客は少なく、弥生の隣も空いている。
弥生は、座りなおして、直接裸のお尻をシートにつけた。
映画館でオナニーしてみたいと思ってやってきたのだが、もうすでに普通の状態ではない。
恥ずかしさも感じないではなかったが、シートに直接触れた生のお尻の感触は、正常な感覚を麻痺させるに十分だった。
ノーパンであるという背徳的な感覚。
痴漢に入れられた指の感触がまた股間によみがえる。
まだ、館内は明るいにもかかわらず、弥生は少し足を開いた。
そのままお尻を前にずらす。
短いスカートの裾から、真っ白な大腿部が数センチ前に出る。
ほんの数センチで心臓の鼓動は倍になる。
場内の照明が落ち、映画が始まったが、映画など眼中にない。
無意識に股間に指が伸びていた。
いすに深く座って、さらに前へお尻を動かす。
スカートはずれあがり、真っ白な大腿部があらわになった。
足をもっと広げてみる。
ゆっくり
(恥ずかしい…)
隣には人はいない。
もう少し、広げてみた。
(でも、後ろから覗き込まれたら…)
(前の人が振り返ったら…)
そんなことあり得ない。
あり得ないが…。
初めて体験する緊張感だ。
ゆっくり、手を当ててみる。
(ああ、だめ、もう、息がつまりそう)
少しだけ、指であそこを触ってみる。
(熱い)
指を深く入れてみる。
(やっぱり、濡れてる)
ゆっくり、動かしてみる。
(だめ、感じる)
手を止めた。
(見られたら…)
少しだけバッグで大腿部を隠した。
(大丈夫、気づかれない)
自分でもびっくりするくらい感じて、思わず、声が出そうになる。
弥生は必死に声を殺そうと努力したが、出ていたかもしれない。
その時、すぐ後ろで席を立つ音がした。
(うそ!見られた?)
弥生はあわててスカートを下ろし、椅子に深く座りなおした。
その人は弥生のすぐ後ろの列で通路をはさんだ反対側に席を移動したように見えた。
(ただの移動?見られたかも…)
自分を覗くなら、すぐ後ろの席よりは、通路を挟んで斜め後ろの席のほうが見やすい。
そう思うと、弥生は恥ずかしさでいたたまれなくなった。
慌てて席を離れて館外に出ようとしたそのとき、弥生はちらっと後ろの人を見た。
暗くてよくはわからなかったが、足が白かった。
(女性?)
はっきりと確認はできなかったが、弥生はとりあえず外に出て、トイレに駆け込んだ。
誰かが後を追ってきたかどうかわからない。
弥生はしばらく外の様子に気を配った。
女性だったような気もするが、それもはっきりしない。
もし、男性で、後を追って来ていたとしたら・・・・、そう考えるとすぐにはトイレから出られない。
困ったが、トイレでじっとしてるのも変だ。
弥生はとりあえず鏡に向かった。
頬が赤い、耳まで真っ赤だ。
弥生が軽くメークを直し始めたところに、人が入ってきた。
別にどうってことはない。
女性がトイレにきただけのことなのだが、弥生はそれだけで胸がどきどきしてしまい、慌ててトイレを出ようとした。

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σ(*´∀`*)ニコッ☆
それで、じゅなの物語・・・すごく楽しみです
画像の件も了解です。
楽しみにしていますぅ((。´・ω・)。´_ _))ペコ